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jcss校正とトレーサビリティの概要まとめ

計測器の測定結果に対して精度を確保し、校正を標準化していくことが重要であり、国の精度として法制化されています。
基本となる法律は計量法であり、これを基本として国家標準の計量を標準化する精度がjcssです。
ここでは、jcss校正とは何か、計測のトレーサビリティとの関係など、始めての方にとってみると、つまずきやすいキーワードの意味を見ていきます。
測定器は一定期間ごとに標準器で校正を行います。
時間経過によって故障したり、測定結果にずれが生じたものを校正作業によって調整を行います。
この際に、校正の正確性やトレーサビリティが求められます。
いつどんな校正が実施されたか、どの標準器が使われ、その標準器はいつ構成されたのかなど、校正の連鎖を追跡できることをトレーサブルであると呼びます。


また、校正の履歴をたどることで、国が定めた標準器にまで校正結果の繋がりが連鎖していることを明確にすることが求められます。
この校正の履歴が明確になっている状態、及び標準器に対してトレーサブルであることがjcss校正によって制度化されています。
また、測定器のトレーサビリティが確保されていることで、校正の信頼性が担保されることになります。
計量法では校正に必要な基準が規定されており、これに基いてjcss校正が運用されています。
具体的には、計量標準供給制度と校正事業者登録制度の2本立てとなっています。
計測器の標準化を推進するために提唱されているトレーサビリティ制度の概要を把握しておくことが重要です。
前者は、経済産業大臣が指定している精度であり、校正における計量標準を供給します。


後者は校正事業者を対象とした任意の制度であり、計量法で定められた基準及びJISに基準に適合しているかを判断し、認定の仮をNITEが行います。
登録が認められた事業者は、JCSSのロゴが記載された校正証明書を発行することができるようになります。
これによって、トレーサブルな校正を実施する際に、信頼のおける事業者であるとことを標榜できるようになります。
また利用者から見ると、校正を依頼するさいに、標準器とのつながりを意識することなく、トレーブルな校正をしてもらえるといったメリとがあります。
計測器の校正を標準化する制度であるjcssの概要を見てきました。
計量標準の供給と校正事業者の登録制度の2つが基本となります。
国が定める標準器までの連鎖の関係をトレースできることを計測器のトレーサビリティと呼称し、信頼性を担保する制度を計量法をもとにして制度化されています。

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